経営コンサルタントの仕事は、すごく簡単にいうと、課題解決です。
世の中にあるほとんどの仕事は、何かの問題を解決しているとも言えます。

今日は、問題解決について活用できる思考方法について解説します!

世の中にあるほとんどの仕事は、何かの問題を解決している

例えば
商品の売れ行きが伸びない→売れるようにする。
営業成績が芳しくない→営業成績が伸びるようにする。
クレームが来た→クレームに対応する。来ないように改善する。
会社が経営不振になった→経営を立て直す。

こんなふうに矢印(→)で表すことができ、
問題→課題
と、いうふうにスピードとクオリティをどちらも追求しながら最短ルートで2つの点を結ぶ。
これがあらゆる仕事の本質ですし、コンサルタントは、この2つの点が、経営上の問題と課題なのです。

そして、問題を解決するためのは、次の7つのプロセスを経て、答えを導くことができます。

問題解決のための7プロセス

1、真の問題を把握する。
2、問題を整理して構造化する。
3、情報収集を行う。
4、仮説を立てる。
5、仮説を検証する。
6、解決策を考える。
7、解決策を実行する。

上記の7つのプロセスに加えて常に気を付ける2つの重要なポイントがあります。
1、問題を正しく把握し、分析する。
2、なるべくスピーディに解決する。

特に、大切なのが、問題を正しく把握すること。

問題が何なのか?
これが間違っていたら、先ほどのプロセスが振り出しに戻ってしまいます。
だから、解決すべき真の問題が何なのか?を正しく把握することがとても重要なのです。

今日は、そのための思考法についてお話しします。

自分視点には、気をつけろ!!

解決すべき真の問題が何なのかを把握するために、最も重要なことは、
自分視点に陥らない。ってことです。

自分視点っていうのは、自分の観点です。

問題発見において、自分の視点に執着することで本来の問題発見が阻害されることは、日常生活でもよく見られます。
例えば、人間関係において、友人や家族とのコミュニケーションに問題がある場合を考えてみましょう。
自分の視点に固執してしまうと、相手の立場や感情に気づくことが難しくなります。

例えば、ある友人との会話で、自分の意見や感情が重要であると考えている場合、
その友人の視点や感情を無視してしまうかもしれません。
その結果、友人の不満や不安を見逃してしまい、本来の問題である相互理解の欠如に気づかなくなります。

同様に、ビジネスにおいても同様の問題が発生します。
組織内でのコミュニケーションやプロジェクトの推進において、
自分の視点に固執してしまうと、他のメンバーやステークホルダーの視点を見落としてしまうことがあります。
これは、最終的にプロジェクトの成果や組織全体の成功に悪影響を与える可能性があります。

このように、自分視点(観点や思い込み)が事実を見えなくしていることがあります。問題を把握するためには、自分視点と事実を切り分けて考えることが重要です。この自分視点と事実を切り分ける方法として、今回は、6つの方法を紹介します。

問題把握方法1、そもそも発想

まずは、そもそも発想。
簡単にいうと、「そもそも本当に解決するべきは、何?」という思考方法です。

例えば、1週間後の支払いにお金が足りないということが起きているとしましょう。

ここで、解決すべき問題が、
1週間でどうやって足りない→必要なお金を用意することが解決だとすると、
その月は、お金は、なんとかなるでしょう。

ですが、ここで、そもそも発想を使って、
「そもそも本当に解決するべきは、何?」と立ち止まって考えたら、
毎月お金が足りないということが見えてくるかもしれません。

そしたら、本当に解決すべき問題は、
毎月支払いにお金が足りない。→毎月困らず支払いできる。
となり、解決策は、支出へ減らすか、収入を増やすかのどちらかか両方になります。

問題把握方法2、俯瞰視点(鳥の目)

貴方の仲のいい友人が毎日のよう同僚同士で言い合いになっています。
貴方は、言い合いの仲裁に入って、お互いを落ち着かせて、場を納めますが、
おかげで時間が取られて、毎日残業をする羽目に。

ここで、貴方が俯瞰視点を使うと、お互いが、なぜ言い合いになるのか。
仕事の目的は、一致しているのか?
どこで意見が食い違っているのかを発見することになります。

お客様のために、いいサービスを提供しようと、いうことは一致しているのに、
Aさんは自分に仕事を任せて欲しいと思っていて、
BさんはAさんだけではなく、みんなで仕事をしたいと思っている。

このように一見、問題を見える事象の一段上から見下ろすようにする。
これが俯瞰視点です。

上から見下ろすことから鳥の目と言われることもある思考法です。

自分が何かの問題に直面しているときは、
自分の目の前に問題があると想像して見てください。

そして自分と問題が対面している様子を
上から見下ろすようにしてどうしてこうなっているのだろうか、
そもそも問題を目の前にする必要があるのかどうかも含めて考えられるようになります。
んーすごい!

問題把握方法3、原因発想(ロジカルシンキング)

ロジカルシンキングという言葉をもしかしたら、
聞いたことや見たことがあるかもしれません。

なぜ?を3回繰り返す思考法と言われることもあります。

何が原因で、どんな結果になっているのかを細かく突き詰める方法です。

どうして会社が拡大しないのか?
→売上が伸びないから。

なぜ売上が伸びないのか?
→お客さんの数が少ないから

なぜ、お客さんの数が少ないのか?
→ライバル店に、お客様が取られている。

なぜ、ライバル店に、お客様が取られているのか?
→ライバル店と価格は似ているが、接客が丁寧でグーグルの口コミがいいから

なぜ、ライバル店は、接客が丁寧でグーグルの口コミがいいのか?

と、いうふうにやっていくと、
大きな出来事の中で起こっている小さな出来事の一つ一つを、バラして考えるわけです。
そして、バラしたものをどうするかというのが、次のクリティカルシンキングです。

問題把握方法4、疑い発想(クリティカルシンキング)

クリティカルというと、一撃必殺クリティカルヒット!が思い浮かぶのですが…
クリティカルシンキングというのは、疑うってことです。

先ほどのロジカルシンキングで並んだ回答に対して、
どうしてなの?本当にそうなの?もっと良い回答は?
というふうに疑った思考をあえて投げかけることで問題の本質に近づけます。

これによって、やるべきこととやる必要のないことが明確になるので、
効率化や高速化が実現します。

問題把握方法5、ジッカイコウ

ちょっと想像して見てください。

1、朝、家を出ようと、空を見たら、黒い雲が広がっている。
2、黒い雲を見て、今日は雨が降りそうだなーと思った。
3、雨が降りそうだから、傘を持って出かけよう。

この流れで
1、3日後に久しぶりに友人と会う。
2、なんだかちょっと喉の調子が良くないかも…
3、予防のために、のど飴とうがいを徹底する。ついでに梅醤番茶も飲もう!

これが、ジッカイコウです。事象(ジッ)解釈(カイ)行動(コウ)
1は、事象
2は、解釈
3は、行動(解決策)
です。

これは、コンサルティングとして有名な、
マッキンゼーさんが発明した「空・雨・傘」って考え方なんです。

事象と解釈から、予測して、解決策を用意しておくことで、後悔を防げます。

問題把握方法6、現場思考

そして、最後は、仕事における最も大事なことです。

それは、情報についてです。

自分で見たものや体験したものは、一次情報といいます。
他人が見たものや体験したものを、その人から聞いた話を、二次情報といいます。
さらに、他人が見たものや体験したものを、その人から聞いた人から聞いた話を三次情報といいます。
一次、二次、三次とどんどん情報は、正確性を失います。

ネットで出てきた記事なんて、何次情報なのかわかりません。

そんな正確性がない情報を、
誰かの人生がかかっているかもしれない仕事に採用するなんて…
きゃーーーーーです。

できるだけ、情報は、一次情報をとりにいく。
そういう意味で、現場に行くです。これが、現場思考です。
自分で、見て、体験したものが、最も信頼できる情報です!

そういえば、僕もコンサルティングファームで働いていた頃は、よく上司に
「調べただけで分かった気になるな!」って言われてたなー・・・

まとめ

世の中のほとんどの仕事は、何かの問題を解決しているとも言えます。
例えば、商品の売れ行きが伸びない場合は売れるようにする、
営業成績が芳しくない場合は成績が伸びるようにする、
クレームが来た場合はクレームに対応し改善する、
会社が経営不振になった場合は経営を立て直す、などです。

これらの問題解決を通じて、経営上の問題と課題を解決することが経営コンサルタントの役割です。

問題を解決するためのプロセスには、
次の7つのステップがあります。

真の問題を把握し、整理して構造化し、情報収集を行い、
仮説を立て、検証し、解決策を考え、最後に実行します。

また、問題解決に際しては、問題を正しく把握し、
分析し、スピーディに解決することが重要です。

特に、問題を正しく把握することは重要であり、
自分視点に固執せず、客観的に考えることが求められます。

自分視点に固執することで、本来の問題が見えなくなることがあります。

このような自分視点に固執した思考を避けるために、
6つの方法が紹介されています。

そもそも発想や俯瞰視点、原因発想、疑い発想、
ジッカイコウ、現場思考など、様々なアプローチがあります。

特に、情報の信頼性を重視し、現場に行って一次情報を取得することが大切です。

一次情報は、最も信頼できる情報源であり、誤解や偏見を排除し、
正確な情報を得るための重要な手段です。

経営コンサルタントとして、調査や分析を行う際には、
この現場思考を大切にすることが求められます。

ここまで読了するお時間を頂けたことに感謝いたします。
ありがとうございました。

これからのあなたとあなたの周りの大切な方が
ハッピーで平和で愛する人生をダイナミックに生きられることを願っております!